車いすに対応できるトイレ
2017年8月13日「日曜日」更新の日記
- 私たちは旅をするとき、行く先々にトイレがあるだろうか、と心配することはありません。通常、トイレは駅舎に設備されていますし、長距離列車には車内に装備されていますから。 しかし、車いすを使って旅をする場合はどうでしょうか。乗降客の多い都市部の駅では、車いす対応のトイレを目にすることが多くなっています。でも地方の駅では、JRも私鉄もまだまだというのが現状です。 列車の場合は、JRの新幹線にはすべて装備されています。しかし、在来線となると、長距離特急列車でさえ、対応しているのは少数の新型車両にのみで、急行、普通列車にいたっては、まったく配慮されていないといってよいでしょう。 やっと、このごろ「すべての人にバリアフリーな環境を」と、私たちの身近なさまざまな場所に、車いすのマークを見かけることが多くなりました。しかし、まだ数が少ないために探すのがたいへんですし、実際に使用してみると不備も目につきます。 加えてトイレは端のほうに追いやられ、たどりつくのにけっこう苦労します。また、障害を持った人の立場にたって、利用方法を十分検討して作られていないことが多いのです。 障害の程度、状況は千差万別、すべての状況への対応はむずかしくとも、きめ細かな配慮が必要です。たとえば車いすの転回のために十分な広さは必要ですが、広いだけでは駄目です。壁に取り付けられたペーパーホールダーや手すりに手が届かない、などということがあったりします。 ひどく汚れていて、悲しくなることもあります。 湯の出る設備も望まれます。とくに、内部障害を持つ方(人工肛門など)にとって、装具の交換や清潔を保つために必要で、安心して外出ができるかどうかの決め手になります。 車いすマークのトイレは、障害者が優先ですが、通常はだれでも利用できます。最近は「どなたでもどうぞ」と表示された、設備の整った多機能型のトイレも見かけます。 バギーに乗せた赤ちゃんといっしょのときや、大きな旅行かばんを持っての1人旅のときなどおおいに助かります。あなたもぜひ外出の折りに使ってみて、その実際を確かめてください。
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