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宅建資格は就職に有利

2020年4月19日「日曜日」更新の日記

2020-04-19の日記のIMAGE
板垣俊樹君(24歳)は、大手建設会社に勤務する事年です。平成5年4月から社会人となった彼は、大学3年の時に取得した宅建資格を活用して現在の会社に就職できました。その前年の5月の連休明けから板垣君は会社訪問を開始しました。当時、彼はかなりの自信を持っていました。成織は上位ですし、スポーツは万能です。ただ難点は、大学が新設されて6年目だということです。ところが、彼がターゲットとした大企業では全く相手にされませんでした。各社の人事担当者と次のような場面がくり返されました。板垣「山王大学の板垣と申します。貴社の事情をお伺いしたくお電話さしあげました。」担当者「当方は就職協定を守っているので、今の時期ではお会いすることができません。また8月以降にご連絡下さい。」早い時期は、有名大学の青田買いのシーズンで、その他の大学は就職協定解禁の夏以降に訪問を受け付けるということのようです。新興大学は門前払いという冷酷な現実に、彼はすっかり自信をなくしてしまいました。よわりきった板垣君は、叔父の弁談士事務所を訪ねました。そこで、叔父に相談したところ、彼は意外な自分の強みを知ることができました。叔父は、姉である彼の母から彼が宅建の試験を昨年秋に合格していたことを知っていました。叔父は板垣君にそれを利用することを勧めたのです。すぐに、板垣君はカバンのなかからリストを取り出し、ある都市銀行の人事部へ電話しました。板垣「山王大学法学部の板垣と申します。御行にお伺いしたいのですが。」担当者「8月下旬に説明会がありますので、その時に来てください。」板垣「ちょっと待ってください。私は自分の仕事に役立てるため、宅地建物取引主任者の資格を持っています。」担当者「そうですか、それなら1度、当行の若手社員に会っていただけますか?」文字通りの手のひらを返す対応でした。それから彼は、合格証書のコピーをカバンのなかに入れて会社訪問を行っています。全部ではありませんが、この証書はかなり効果がありました。数社の内定のうちから、彼は技術力の優れた大手建設会社を選びました。実は、宅建試験を彼の母が当初勉強していて、誘われて取り組むうちに面白くなり、ためしに試験をうけてみたらすんなり合格してしまったのです。たまたま受けた宅建試験の合格が、彼の就職活動の成否を左右したのです。

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