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地価上昇に転じた東京都心の一部

2020年2月6日「木曜日」更新の日記

2020-02-06の日記のIMAGE
なぜ、東京都心の地価は強含みになったのでしょうか。それは、情報化社会を先取りした計画的な都市づくりが行なわれていることが大きな原因になっています。企業はよりよい労働環境や業務の効率化を求めて、利便性が高い都心のIT関連設備やセキュリティが充実した新しいビルに入居しようとします。このため、丸の內や汐留、六本木地区で行なわれている大規模再開発による超高層オフィスビルや周辺の新築ビルに人気が集まっています。二〇〇二年三月に発表された公示地価で、全国トップ地点が丸の内に完成した丸ビル前になったことも、都心ビジネス街の土地価格が上昇していることを示しています。東京都心の不動産価格が上昇に転じたもう一つの原因は、居住の都心回帰現象です。はじめてマイホームを買う若い人だけでなく、中年や定年後の人たちも選択肢の一つとして、都心のマンションをマイホーム買い換えの対象として考えるようになりました。これは都心が交通や買い物に便利なだけでなく、映画館や美術館といった文化施設が充実していること、病院が多いなど安心感があることから、都心に住むメリットが見直されているためでしょう。そこで「郊外の一軒家に住むか、都心のマンションに住むか」という選択を考える人が増えています。さらに、東京圏への人口流入が加速されていることもあります。総務省が二〇〇二年三月に発表した住民基本台帳に基づく人口調査によると、東京都は増加数(八万七000人)増加率(O・七三パーセント)ともに全国トップで、第二位の神奈川の二万九000人、O・三五パーセントを大きく引きはなしています。この要因は地方経済の破綻で東京に職を求めてくる人が急増していることや、バブル時代は東京都内にマイホームを購入できなかった層が地価の低下で都内に家を買い換えたり、新規にマイホームを購入する層も、最初から都内に家を求めることができるようになった事があります。

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