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意思疎通はとても大切!「俺の気持ちは分かってくれる」は甘え

2019年10月24日「木曜日」更新の日記

2019-10-24の日記のIMAGE
人の気持ちというものは、当たり前ですがとても感情的なものです。激したり、揺れ動いたりの繰返しで穏やかなときの方が少ないものです。けれども、遺言を誓くとき、特に自分の信条を付け加えるときは冷静さが求められます。特に、一代で築いた事業や先祖代々守り続けてきた田畑などには思入れも大きいでしょうし、ワンマンであればあるほど強烈に考えるでしょう。昨今の経済事情・社会情勢の中で田畑を守っていくことは並大抵ではありません。農地を細分化することは営震できなくしその価値を失わせることから、「たわけもの」の語源と言われています。田を分けることの愚かしさ維持の難しさからも、農業後継者には農地とその維持に必要な資産を残してやりたいと思うのは当然の心情でしょう。しかし、他の兄弟とのアンバランス感は否めないものとなりがちです。都会に出て生活している兄弟には苦労を理解できないでしょうし、あるいはわかっていても不平等な承継には納得しにくいものです。そこで、「田畑を守って母親の面倒を見る長男に農地とその維持に必要な資産を残し、それ以外の財産を残りの者に均等に分ける」旨の返言を残すとよいでしょう。たとえその他の財産が少ないものであっても、遺言者の先祖代々の田畑に対する思入れ、この社会情勢の中で跡を継ぎ母親の面倒を見てくれる長男への感謝、他の者に対し申し訳ないとの許しを請う心情を啓き綴れば他の相続人の納得も得られやすいでしょうし、万が一トラブルになっても第三者(調停委員や審判官等)の貴重な判断材料となると思われます。

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