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書くとき、書き直すときは、冷静に、不備のないように

2019年10月22日「火曜日」更新の日記

2019-10-22の日記のIMAGE
自分の財産はどう分けようが自分の勝手だ、可愛い気に入った奴に分けてやる、というポリシーで遺言を何度も誓き換える方も見聞きします。もちろん、それは1つの考え方であり周りがとやかく言うことではないのですが、その意思を貫くためには、厳格な規定と手間をクリアーする必要があります。遺言の実行は遺言者が亡くなった後に始まります。そのとき疑義を生じさせないためには、遺言者自身の意思能力が大きく問われるので、まずは元気なうちに書くこと、そして専門家の知識を活用し、形式的な不備を生じさせないテクニックも欠かせません。「遺言を見たときに、あっ!と厳く顔がみたい」、「取らぬ狸の皮算用の裏をかいてやりたい」また、「いつか仕返しをして思い知らせてやりたかった」等、遺言を書くときにはさまざまな思いが去来することもあるでしょう。内容を秘密にしていればしているほどその楽しみは格別です。しかし、その楽しみのために遺言自体が無効になってしまい、反対に、相手に「ざまぁ、みやがれ!」と思われては本末転倒です。現実とあまりにも乖離していたり、精神状態に疑問をもたれたり、家族など皆からボイコットされるような内容では、遺言の実行が危ぶまれます。自分が書きたいように書いてよいものの慎重さは必要です。

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