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ヴェネツィアの魅力

2019年9月14日「土曜日」更新の日記

2019-09-14の日記のIMAGE
彼女によるとこの街は「右を向いても、左を向いても、名所旧跡
街そのものになんともいえない風情があるから、ふらっと散歩に出るだけで楽しめる」確かに、水の上に浮かぶ現実離れした街のたたずまいは、ヴィスコンティの名作『ベニスに死す』や『夏の嵐』、キャサリン・ヘップバーン主演の『旅情』など、数多くの映画に描かれている通り
歴史的建造物もごろごろしており、「ここは詩人バイロンが滞在した館」、「そこはワーグナーが『トリスタンとイゾルデ』を作曲した館」、「あそこはヴィヴァルディが音楽を教えていた教会」といったぐあいだ
街並みも、ゴシック、バロック、ルネッサンスと、さまざまな建築様式が競い合って華やかだ
歴史が好きな人には垂ぜんものであろう
ティツィアーノやティントレットに代表される、あのヴェネツィア派絵画だって、毎日のようにお目にかかれる
コンテンポラリー・アートのほうがお好みなら、世界現代美術展のヴェネツィア・ビエンナーレもあるし、画廊やカフェでも、しょっちゅう何らかの展覧会をやっている
アートが好きな人なら、決して飽きることのない街だ
それに忘れてはいけない
ヴェネツィアは、絵筆をとるにも、写真を撮るにも、最高の場所だ
「どこをとっても絵になるからいいわぁ」と、趣味の水彩画に励んでいたのは、五○代半ばの日本女性
この街では彼女のように、広場や通りの片隅に陣取って、スケッチやデッサンを楽しむ人の姿をよく見かける
ヴェネツィアはまた、オペラやクラシック音楽鑑賞が趣味という方にもおすすめだ
ヴェルディのオペラ『椿姫』、『リゴレット』などが初演された「フェニーチェ劇場」と、十七世紀から続く「マリブラン劇場」
由緒あるオペラハウスが二つもあって、プログラムも充実している
教会などで演奏会が行われることも多い
この街の魅力はしかし、なにも歴史や美術に限らない

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