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契約時よりも値上りしたので増額請求されたが

2019年5月13日「月曜日」更新の日記

2019-05-13の日記のIMAGE
三年前に、地主から、わたくしの家の下の土地を買い、代金九〇〇万円を三回に分け一年三〇〇万円ずつ支払う約束で、すでに二回分まで支払い、この間残金の三〇〇万円を支払おうとしましたところ、最近、付近の土地が開け、地価が倍増したから、あと三〇〇万円位代金をふやしてくれ、さもなければ登記に応じるわけにはいかない、との難題を吹きかけられ、憤慨しています。そんな理屈が通るでしょうか。売買の目的物の値段が、契約後に騰貴したからといって、その騰貴した代金を要求する権利はありません。ある値段で契約をいったん成立させた以上、それは固定されるので、この固定化された契約上の代金と、その後の物価の変動とによって、その契約の結果、得をしたか、損をしたかが決まってくるのだ、と申さねばなりません。このことは、契約が文書によるものであれ、口約束にとどまるものであれ、変わりありません。もちろん文書にしてある方が証拠としては有力なことはいうまでもありません。したがって、ご質問の場合、相手と交渉するのも結構ですが、地価が上がったから売買代金の値上げも。ある程度は致し方なかろう、という、一歩引き下がった態度で交渉にのぞむのは決して得策ではありません。弁護士に依頼して交渉に当たってもらうことをおすすめします。ただし、若干の増額をしてやれば折合いがつくということならば、自ら交渉してカタをつけるほうが得策です。その見極めは、なかなかむずかしく、転売でもされてしまうとやっかいですから、事情をよく見極めて態度を決めなければなりません。

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