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水増し手数料はどこで生まれるか。欠陥住宅と公庫融資付住宅

2018年10月31日「水曜日」更新の日記

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「流通経路」が価格に反映されることも覚えておきましょう。例えばマンションの場合ですが、用地の仕入れや建築確認収得などを行い、すぐに着工できる状態にして分譲業者に売る専門の開発業者がいます。いわゆる「専有卸」と呼ばれるもので、消費者にとってはあまり有り難くないシステムとして知られています。なぜなら、業者が一つよけいに介入することで、マンションの価格が確実にアップするからです。もし、専有卸マンションなのに価格が安いとしたら、どこかオカシイと疑ってかかるべき。施工や設備面で手を抜いて、帳尻を合わせている可能性があります。チェックするには、建築確認申請者の項を見ることです。建築確認申請者の名前が分譲業者と違う名前なら、専有卸マンションの可能性は大。登記簿謄本をチェックし、土地の所有者の名前がそれまで名前の出てこなかった業者だった場合も要注意です。どうしても気に入った場合は仕方がないとしても、わざわざ高い専有卸マンションを買うのは避けたいもの。より高く買わされているからです。 公庫融資付住宅の意味は「峻良住宅である」ことではなく、「融資を受ける資格がある」ということをくれぐれもお忘れなく。実際、欠陥住宅として訴えられている物件のなかには、多くの公庫融資付住宅が含まれています。そもそも住宅金融公庫の検査は、ロ-ンの担保としての価値を確認するために行われるもの。決して、その物件には欠陥がないことを保証するわけではないのです。だから、金融公庫付だからといって、欠陥がない住宅というのは拡大解釈といってもいいでしょう。ですから、黒崎さんが責任を問えるのは、売り主である不動産業者や設計者、施工業者などです。

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