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2007年以降途絶えた新規上場

2018年9月25日「火曜日」更新の日記

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まずは、J-REITの状況を資金面から見てみたいと思います。2007年5月までJ-REITは一貫して拡人、投資口価格は上昇基調でした。それが、2007年6月以降、「ベア・スターンズのファンドで損失が発生」などのニュースを契機に、それまでJ-REITの投資口価格上昇を牽引してきたと言われる外国人投資家の換金処分が起こりました。これによって、急激な投資口価格の下藩が起こり、さらにこれが回印叫幾関投資家の損切りルールによる売却を誘発し、一層下げ幅を大きくしています。J-REITの投資口の時価総額は、2007年夏以降下落基調となり、2008年になっても回復しないだけでなく、リーマンショックで事態はさらに深刻なものとなりました。2007年5月末時点で6.8兆円あった時価総額は、2009年5月29日時点では約2.6兆円まで下落しています。これまでJ-REITは、公募増資をした後、借入金により物件を取得し、借入比率が高くなると増資を実施して俳入比率を下げ、再び借入金により物件を取得するという過程を経て成長してきました。しかし投資により、この過程がストップしてしまっています。借入比率の高いJ-REITは公募増資を実施して借入比率を引き下げたいと思っても、増資ができない状況になっています。2008年7月には300億円を超える大型増資を実施する予定であった産業ファンド投資法人が、投資口市場の動向を理由に増資を中止しています。また、J-REITの新規上場は、2007年12月以降、1件もありません。2008年下期にJ-REITが新規にエクイティ投資家から調達した金額は、直近5年間で最も少額となっています。

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