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内陸倉庫

2018年9月18日「火曜日」更新の日記

2018-09-18の日記のIMAGE
対象不動産は,関東圏にある内陸型の物流倉庫3棟です。周辺は,畑や農家住宅が散在する市街化調整区域です。工業団地ではなく,調整区域に存することがポイントです。倉庫は臨海型の工業団地に存する倉庫でしたが,本件は内陸型で,しかも市街化調整区域に立地しています。対象不動産の内容は,次の通りです。①稼働率は100%である。②テナントは優良である。③倉庫の機能性が優れている。④敷地規模・建物規模が大規模である。⑤賃料収入は年4億円以上,坪単価4,000円以上である。ただし,前項と同じように,次の点に留意しなければいけません。 ①多くが大手テナント1社に賃貸されているため,そのテナントが転出した場合は,同様の賃料負担力のあるテナントが賃借する可能性が低い。②建物の機能性を維持できる耐用年数が20~30年程度であるから,陳腐化の波にさらされる。③工場・倉庫が存する工業団地は高速道路のインターチェンジからのアクセスが重要であり,また格の相違がある。④市街化調整区域に存するため,既存宅地であるにしても,同様の収益を生む経済価値のある用途として再利用,再販売ができるかが課題である。市街化調整IX域では,既存宅地のほかは建築不可であり,対象不動産の地目も宅地と雑種地の混合です。周辺には農地が拡がっており,仮にテナントが転出した場合,4億円の賃料収入が確保できるかが心配です。土地と建物の再利川が可能かどうかがリスクといえます。テナントとの賃貸借契約の内容・期間,賃料水準,建物の耐用年数および機能的な陳腐化,さらに市街化調整区域の立地等を考慮し,グロスのキャップレートを17%と決定しました。

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