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地方都市のスーパーマーケット

2018年9月15日「土曜日」更新の日記

2018-09-15の日記のIMAGE
対象不動産(スーパーマーケット)は,ある地方都市の地下鉄駅の南方約400mに位置する商業施設として利用されている建物及びその敷地です。周辺には中低層の店舗ビル,マンション等が混在しており,その周囲には戸建住宅が拡がり,ベッドタウン化しています。次の事項を調査します。①地方都市の場合は,特に人口動態一過疎化しているかどうか等ーに留意します。・自然動態。・社会動態。・転入・転出者数。②他の競合スーパーマーケットの進出はどうか。③需要と供給のバランスはどうか。④産業別・規模別の事業所数および従業者数の推移。⑤卸売業・小売業の概況。対象不動産については,次の事項について分析する必要があります。①立地環境。地下鉄駅の乗降客数等についても調査する必要があります。②商業人口・世帯数。③実績推移。・対象店舗の実績推移。・全店舗中における対象店舗のポジショニング。・ランキング。・売場面積と売上高の相関関係。・売場面積と坪効率の相関関係。④中小テナント構成の評価。⑤商圏内の大型店舗の状況。⑥大型店舗のキャップレートの事例。⑦対象不動産の賃料水準。地方都市と首都圏とのキャップレートの違いを気にされる,または意識される方は多いといえます。地方都市と首都圏でキャップレートが全く同じ場合もありますが,点と面での差について認識する必要があります。首都圏の場合は面での広がりがあるためキャップレートの平均値が下がる傾向にあります。地方の大型店舗の場合,おおむねグロス賃料(一棟貸し)は,坪3,000~5,000円のレベルです。対象不動産は地域密着型で売上げも順調に推移しており,売上げレベルからみれば,賃料は坪4,000~4,500円でも妥当であり,経済的にはゆとりのある賃料といえます。したがって,本来なら10%レベルですが,地方都市の大型店舗であることを考慮して,グロスのキャップレートを9%(ネットのキャップレートは7%)と決定しました。

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