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高額家賃の一棟借りビル

2018年9月13日「木曜日」更新の日記

2018-09-13の日記のIMAGE
対象不動産は,東京23区内の駅前商業地に位置する築30年を超えるビルです。近隣には,銀行・飲食店・物販店等の中高層のビルが建ち並んでいます。一棟借りの事務所・店舗ビルを購入するとした場合の評価です。建物の改装・修繕は賃借人が行っています。対象不動産は駅前に立地し,看板効果もあり,賃料水準も高い物件です。評価のポイントになる点は次のとおりです。①一棟借りである。②賃料水準が20%程度高い。③保証金が24ヶ月を超える。④設備部分の修繕費等の大部分を賃借人が負担している。⑤築30年を超える。本件は,前所有者が破綻したため,建物の維持・修繕費等を賃借人が負担するようになったケースです。継続賃料で,賃料の改定もなされておらず,保証金も高額です。そのビルを賃借人が購入する予定ですが,一方で第三者への売却も検討されています。築30年超であり,一棟借りであるということから,キャップレートは10%程度になります。ただし,賃料水準が高いため,遅かれ早かれ,賃料減額請求の調停なり訴訟が考えられます。また,建物の維持・修繕費を賃借人が負担してきたという貢献度もキャップレートに反映しなければなりません。グロスのキャップレートは17%と決定しました。

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