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なぜ、自動車のようにウチ(家)を買えないのか

2018年9月4日「火曜日」更新の日記

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住宅は一生に1回の買い物だといわれます。確かに、何回も自分の家を建てたり買ったりする人は、全体の中では少数派でしょう。しかし、人はホームレスにならない限り、一生家に住みつづけます。家は狭いかもしれませんし、決して満足がいくモノではないかもしれません。そうしたところから、次に住む家はこういう家が良いとか、居間が狭い家はダメだとか、何らかの教訓を得ているはずです。決して購入する経験が少ないからよくわからない、という商品ではないはずなのです。しかし、実際に新規に住宅を購入、もしくは新築しようとすると、たいていの人は何を基準に選べばいいのか迷ってしまいます。どうして、これまでの居住経験がそのまま生かせないのでしょうか。『現物を見ての判断と図面による判断』その疑問を別の質問に変えてみることで、問題のありかがよくわかります。それはこういう質問です。「住宅を購入するのと自動車を買うのとどこが違うのでしょうか」さて、皆さんはどう答えるでしょうか。よく住宅は部品点数が数万点もあり、専門職種が多いために、シロウトである施主には理解が難しいのだといわれます。それは間違いなく事実です。しかし、自動車だって、1~2万点といわれる部品で構成され、その製造過程は消費者とは無関係の工場で進められます。情報量が多くて、消費者が理解しにくいという点ではあまり変わりがありません。ここで明らかなのは、分譲住宅の購入と新築住宅の請負建築とでは事情がまったく違うことです。少し前までは、分譲だろうと請負だろうとあまり事情に変わりはなかったのですが、最近、現物の完成を待ってから販売するマンション・メーカーが出てきて事情が変わっています。つまり、現物があるかないかで消費者の購買行動は当然に変わってきます。現物があれば、消費者は自分が買うものを少なくとも目で見て確認できます。場合によっては、短時間ではあっても使い勝手を体験して購入することが可能です。しかし、図面のみで「購入する」注文住宅の場合は、手がかり愉報は図面と仕様書しかありません。つまり、注文住宅の場合や多くの分譲住宅の場合は、図面や仕様書、パンフレットのみで判断しなければならないことが、現物を確認して購入できる分譲住宅と違っています。

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