不動産の市場化と不動産ビジネスの競争激化
2018年8月29日「水曜日」更新の日記
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- 不動産の市場化が進展し、そのことが不動産ビジネスに本格的な競争をもたらしているということです。不動産の売買、賃貸借といった取引は、これまでは原則として売買あるいは賃貸借の当事者だけがその取引内容(売買金額、賃料、賃貸期間、管理費用など)を知り、外部の第三者がその内容を知ることはありませんでした。不動産ビジネスを本業とする者でなければ、それほど多くの不動産取引にかかわることはありません。結果的に、ある土地の価格相場がどれくらいか、あるいはあるビルの賃料相場はどの程度なのかといった不動産取引に重要な情報の多くは、不動産会社(個人企業も含みます)に集中していました。そのため一般の企業や個人は、情報力が不十分な中で不動産会社の説明を信じて取引せざるを得ない面がありましたにのように、片方の当事者に情報が偏在することを「情報の非対称性」と呼びます)。しかし今日では、一定範囲の不動産の取引情報については、一般企業や個人でも入手できるようになってきました。例えばリストラを進めている上場企業が、すぐに使う予定のない不動産を売却する場合、その取引内容を対外公表することがあります。
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