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評価益で酒を飲むな

2018年7月20日「金曜日」更新の日記

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有利なローンに組み替えるのは不動産価格の上昇が前提です。上昇した不動産時価からローン残高を差し引いた純不動産価値の範囲で、借り替えができます。組み換えばかりか純増分を利用し、新たな借り入れを起こして現金を引き出す一種の消費者ローン(キャッシュ・アウト)として利用することもできます。ホーム・エクイティ・ローンともいいます。この一種の消費者ローンであるキャッシュ・アウトはやや不健全な面を持っているといわなければなりませんが、アメリカ経済の好況に大きな貢献をしてきたのはたしかです。日本の場合は不動産価格が上昇しても原則として評価価格が上がるだけですが、アメリカでは消費支出の増大をもたらします。日本の株式市場では手持ち株の値段が上昇している場合も実際に売らない限り「評価益で酒を飲むな」との格言がありますが、アメリカにおいては株より処分が数段難しい不動産であっても評価益を酒代に当てるシステムがあることになります。逆の場合は悲惨な状況に陥る可能性があることは指摘するまでもありません。不動産価格が下落した場合は、有利なローンへの切り替えができないばかりか、約款によっては元本を一部返済しなければならないこともあります。価格が大幅に低下し、時価からローンを差し引いた不動産の純価額がマイナスになった場合などです。

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