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間取りは、生活スタイルを考えるより、いかにストレスなく動けるか「動線」を第一優先にプランニングする

2018年6月15日「金曜日」更新の日記

2018-06-15の日記のIMAGE
 家の中で、人はどんな動き方をするか?  その動きを線で結んだものを「動線」と言います。  家の中を動きやすい空間にするためには、掘りごたつのある和室がいいとか、寝ながらテレビが見られる寝室がいいといった、いわゆる「生活スタイル」よりも、その動線を考慮に入れた「動線計画」を立てることがより重要になってきます。  設計をするに当たっては、家族それぞれの家の中での過ごし方や動き方をイメージしてください。  たとえば奥さんが炊事、洗濯、掃除などの家事をする「家事動線」をイメージしてみましょう。  あわただしい朝の時間帯には、ガスにやかんをかけてお湯を沸かしながら、洗濯機を回し、リビングに掃除機をかける、つまり炊事、洗濯、掃除を同時並行でこなさなければならないことがあります。そんな時、キッチンの隣に洗濯機を置いた洗面&脱衣室があれば、奥さんは料理をしながら洗濯もすることができます。  洗濯物は干さなければならない。となれば、洗濯物を干す場所が洗面&脱衣室により近いほど便利だということになります。雨の日を考えるなら、洗面&脱衣室の近くに部屋干しのスペースがあると便利でしょう。  晴れている日には2階のベランダに干すとしたら、今度は階段を設置する場所が重要になってきます。  お分かりのように、動きやすさと距離の短縮。これが動線計画を立てる上での大きなポイントです。  1階と2階とを結ぶ階段は、動線計画を立てるに当たって重要なポイントになります。  一直線に上って行くタイプや曲がりながら上っていくタイプ、あるいは螺旋階段など、階段の形状はさまざまですが、私がお薦めしているのは畳1畳ほどの踊り場がある階段です。  両手に洗濯物満載のかごを抱えて2階のベランダに向かうような時にはここでひと休み。小さなお子さんが階段で足を滑らせたような時、この踊り場が身体を受け止めてくれますし、とくにシニア層にとっては、広い踊り場が昇降を楽にしてくれるはずです。

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