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押し入れを改造する

2018年5月28日「月曜日」更新の日記

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 押し入れも工夫しだいで、もっと使い勝手がよくなります。  寝具でいちばん重いのは敷きぷとんと掛けぶとんです。両方が楽に出し入れできる場所にするとよいのですが、ふつうの押し入れはそうなってい ません。  ふつうの押し入れは、中板といわれる仕切りがあって、下段と上段にニ分されています。その上に天袋があります。下段のふとんを出し入れするときに、中板に頭をぶつけることがよくあります。 だからといって、上段に何枚も重ねてしまうと、高くなって手がとどかなくなります。  みなさんは、天袋のなかになにを入れたか、おぼえていますか。私はお宅にうかがったときに、かならず天袋の中身をたずねることにしていますが、すぐ答えられる人はほとんどいません。狙いものや毎日使うものは入れませんから、めったに使わないもの、使い古して捨てようと思っているものの一時置き場のつもりが何年もしまったまま、というのが現実のようです。  なぜ、このようなひどい押し入れができたのでしょうか。それはひとえに、長押のためなのです。長押は鴨居の上についている6センチほどの横木で、ちょうど天袋の敷居のあるところに位置しています。長押はぐるりと和室の四方をめぐらして、和室としての「様式」という役割をしています。  押し入れの様式にとらわれずに、空間の有効利用を考えてみましょう。天袋の決定的な欠点は、「高い位置にある奥深い空間」だということです。そこで、逆転の押し入れを提案します。  天袋をやめて地袋にして、そのまま押し入れを押しあげます。地袋の高さは床から60センチになり、ふとんの出し入れにはまことにぐあいのよい高さ がえられます。頭をぶつけることもないし、腰も痛めません。上の段には、シーズンオフの寝具や、めったに使わないものを収納します。  地袋には、日曜大工道具などの重いものを。夕タミと同じ高さですから、ゴロゴロと掃除機をころがして、そのまま収納できます。また、キャスターつきの網かごや押し入れ用の引き出しなどは、地袋の補助具として役に立ちます。  新築のときには、逆転の押し入れにしても費用はかわりません。天袋つき押し入れからのリフォームの場合は、50万円前後でできます。  予算が許せば、地袋部分を引き出しにすると、衣類や替えシーツを入れる整理ダンスになります。 地袋にすれば、幅広い活用法か押し入れの奥行きは90センチですから、前後に2つ割りにしてもらいます。 手前にシーズンのものを、奥にシーズンオフのものをと使い分けます。

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