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子は親を見て育つ

2018年5月25日「金曜日」更新の日記

2018-05-25の日記のIMAGE
 親がなぜ、子ども部屋を優先させ、りっぱにしたがるのかといえば、そこで勉強させたいからです。子どもが部屋に閉じこもっていれば、勉強しているナ、と安心するのです。これは親の自己満足にすぎません。そして、子どもは自分の部屋では、意外に勉強していないのです。マンガを読んだり、CDを聴いたり・・・。  子どもは自分の部屋ですべてまにあうので、居間に出てこなくなる、という結果にもなります。  子どものための個室がいけないというのではなく、子どもを家族から孤立させてしまうことを、私は問題にしているのです。  松戸市の古関さんは共働き家庭ですが、2人のお子さんが小学生のころ、食卓に向かって子どもの机をおきました。この部屋は、リビング・ダイニングルームですが、ソファセットはおかずに、机をもってきたのです。  その机も、ユニット家具の引き出しの上に天板をおいただけ。そして、食卓は210×110センチの大テーブルです。  家族4人が食事を終えると、宿題をもってきたり、絵を描きはじめたり、つくろいものをもちこんだり、新聞を読んだりと、全員が集合します。 子どもたちは、自分の机で算数をすることもあるし、食卓のほうにやってきて、書き取りをやることもあります。宿題でわからないところがあれば、お父さんやお母さんにすぐに聞けます。  親にしても、子どもの勉強がどこまですすんでいるのか、どんな本を読んでいるかがわかり、子どもの気持ちを理解できる手助けにもなります。  ときには、お父さんが仕事をもちこんで、なにやらむずかしそうな計算をしていることもあります。それを子どもたちは見ています。  ここはまた、お母さんのコーナーでもあります。手紙を書いたり、家計簿をつけたり、お料理のレシピのスクラップブックをつくったり、編みものをしたり。そうした姿を、子どもは自然に見習っていきます。生活の場を共有することで、おたがいに得るものがあるのです。  いつも親の視界に子どもを入れているので、親も安心できるだけではなく、子どもにとっても、精神的な安定を保つことができます。つねに親の気配を感じることで、子どももなにかを感じとっていきます。  子どもにとって学ぶということは、なにも学校の勉強だけではありません。親やきょうだいの姿を見て、家庭で学ぶこともたくさんあるのです。 そうやって大人になっていくのです。

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