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さわやかな目ざめのために

2018年5月21日「月曜日」更新の日記

2018-05-21の日記のIMAGE
 ぐっすりと眠った日の朝、自然に目をさまし、窓をあければ快晴・・・こんな朝を迎えた日は、きっといいことがあるでしょう。  日本人の多くは、窓側に頭をもってくる習慣がありますが、これは農耕民族のなごりだと思いませんか。反対に、狩猟民族のヨーロッパでは、壁を頭にして睡眠をとるようです。  窓側は暑さや寒さがストレートにはいってくるので、壁面に頭をもってきたほうが安眠できますし、地震などで窓ガラスが割れたりしたときの思わぬけがを防ぐこともできます。  寝室は、無防備な睡眠という行為をするところですから、家のなかでいちばん安全な場所にしなければなりません。  外からの騒音をシャットアウトするために、防音効果のある遮音シートを、クロスなどの下地材として使いますが、壁だけではなく、天井と床にも張って、すっぽりとくるむ方法が効果的です。  また、居間を南側にもってくるために、寝室はとかく北側になりがちです。家族構成によって、たとえば子育てを終えた夫婦なら、寝室を南側に移してもよいでしょう。実際にマンションにお住まいの方が、リフォーム時に寝室を南側に移動させたら、それまでご主人はよくかぜをひいていたのに、あたたかくて快適なため、かぜをひかなくなった、と話していました。  お年寄りの寝室の場合、トイレに近いことが絶対の条件です。高齢になればなるほど、夜、トイレに立つことが多くなり、とくに寒い時期は、いったん廊下に出て寒いトイレにいくのは、苦痛以外のなにものでもありません。新築・リフォームする場合は、ぜひトイレがすぐ隣にくるような設計にしたいものです。  夫婦の寝室の隣、壁1枚で年ごろの子ども部屋、などもさけましょう。  また、2世帯住宅の場合、2組の夫婦の寝室は上下で重ならないようにしたほうがよいでしょう。 2世帯住宅では、親世代を1階にする、というのが一般的ですが、音のことを考えると、親世代が2階で、子世代が1階のほうがよいかもしれません。若い人のほうが動きが活発で、さらに夜ふかしすることも多いからです。  寝室の照明についてもふれておきましょう。  別の目的で使うことがないかぎり、全体照明のシーリングライトやダウンライト、ペンダントはいりません。それよりも、フロアスタンドやブラケットなどの部分照明のほうがムードをかもしだします。  ベッドに横になったとたん、グーグーという人もいるかもしれませんが、読書を楽しんだり、静かにクラシック音楽に耳を傾けて、夜をすごす人も少なくありません。読書派には、枕もとのテーブルスタンドがいいでしょう。ムード派なら、ホテルにあるようなフロアスタンドをおくと、旅先のようなふんいきが生まれます。ほどよい暗さは、1日の目の疲れをいやし、スムーズなまどろみを誘う効果があります。  いずれの場合も、スイッチは枕もとにつけることをお忘れなく。せっかくウトウトしかけたのに、あるいは寒い時期ならベッドがあたたまったのに、立ちあがってスイッチを消しにいくのでは、かえって目がさめてしまいます。

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