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マンションこそリフォームしやすい

2018年5月8日「火曜日」更新の日記

2018-05-08の日記のIMAGE
 マンションには、ご存じのように、共有部分と専有部分があります。共有部分に柱や梁、そして隣家との境の壁やバルコニーに面した壁などのコンクリートでできている構造体のほかに、P・Sと表示されているパイプスペースやバルコニーがあります。  共有部分は勝手に手を入れてはいけないことからか、マンションはリフォームができない、と思いこんでいる人が多いことにおどろかされます。  木造一戸建ての場合は、プランの段階で、柱が動かせなくて、部屋を広くとれなかったり、工事がはじまって床をはがしたら土台がくさっていた、 という困った事態が発生することがあります。  マンションの居住空間は、四方をコンクリートにかこまれた大きなひとつの箱です。箱のなかに、3LDKや2LDKといった部屋の構成がつくられています。もともとががらんとした大きな箱なので、木造よりもリフォームしやすいのです。おまけに南の日でも工事ができるので、予定どおりに工事がすすみます。  したがって、寝室やキッチンなどの部分リフォームだけでなく、間仕切りを全部取りはらって、全面リフォームすることは、それほどむずかしいことではありません。そのために、リフォーム費用も一戸建てとくらべると、少ない金額ですみます。70~80平方むの全面リフォームなら、1000万円ほどの予算であらかた新しい住まいになります。  マンションのリフォームは一戸建てにくらべ自由にできる、と述べましたが、位置を勝手に移動できない部分もあります。排気と排水の位置です。  パイプスペースは、給水や排水、そしてファンから送られてくる排気用のパイプが通っている場所です。1階から最上階まで同じ位置にあり、建物の心臓の部分ともいえるところです。  私が手がけた最近の例でも、水まわりの使い勝手をよくしたい、という希望の方が多いのですが、トイレや浴室など、一度に水を大量に流す場所は、同じ場所のリフォームを原則としていますし、キッチンの排水の位置は、勾配をじゅうぶんとるように考慮しています。  水まわりさえ気をつければ、あとは自由に、思いのままに。  ところで、マンションのリフォームの最近の傾向は、購入時に4人家族だったけれど、子どもたちが独立して夫婦だけになったのを機に、3LDKを2LDKに、部屋数を少なくし、そのぶんキッチンやダイニングを広く明るくしたい、という希望の方がふえたことです。

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