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老後の不安は住居への不安である

2018年3月22日「木曜日」更新の日記

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 日本はこれから急速に高齢化社会を迎える。 老人にとって安心して住める住居は何よりも大切だ。引っ越しや健康とも関係しているが、ここであらためて老人をめぐる住まいの問題を考えてみることにしよう。  老人は肉体的にハンディキャップをもっており、その住居のあり方を考えることは、障害者や妊娠中のお母さんや幼児や、そして一般成人の安全確保に共通することなのだ。  老人に対して、老後の生活の不安は何かという調査をした数字がある。それによると、第1位が「健康」で56パーセント。 2位が「配偶者の死」で49パーセント。 3位「生活費」32パーセント。 以下「病気の時世話を頼める人がいない」16パーセント、「安心して住める家がない」12パーセントなどとなっている。  この中で直接住居のことを挙げているのは1割ほどだが、ほかの項目もみんな住居に関係していると思う。  まず「健康」は、住宅の中で安全に暮らせるかどうか、十分な広さはあるか、日照はどうか、家のまわりの環境はどうかということと大きな関係がある。  次の「配偶者の死」は大きなショックに違いないが、そのときまわりに安心感のあるコミュニティーが存在しているかどうかが大切だ。  「生活費」は、年金だけではとても暮らせないという心配からだろうが、これも住居が安定していれば救われる。 民間借家などで家賃が高く、2年おきに更新料、値上げを要求されたりすれば、生計は成り立たない。 反対に住居が安定していれば生活の目鼻がつくであろう。  「病気の時の世話」にしても、自分の住んでいる居住地域に老人ホームやケアシステムが整っていれば不安にはならないだろう。

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