省エネ住宅は、地球人の義務か
2018年2月16日「金曜日」更新の日記
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- いま人類共通の大問題は、地球温暖化と化石燃料の枯渇にほかなりません。
20世紀、人類は石油をガンガン燃やして産業を発展させ、自動車を走らせ、電気を使って豊かになりました。しかしその結果、多量の二酸化炭素を排出し、それが地球の温暖化をもたらしたのです。21世紀は地球環境のために、二酸化炭素の排出量を少なくし、限りある化石燃料の替わりに、新たなクリーンエネルギーを中心に据える世紀となるでしょう。
このことを住宅に当てはめて考えますと、「冷暖房をなるべく使わなくてもすむ家」が求められているということになります。冷暖房をつけなくても夏は涼しく、冬は暖かい家。
これが実現できれば光熱費が節約され、地球環境にも優しく、省エネにもなるのです。
住宅金融公庫が省エネ住宅に対して、現在割増融資を実施しているのは、それが地球環境に対する政策と一致するからです。国民は一地球人として、家を建てる際にはこのような意識を持つように努めなければならないと思います。ちなみに、同公庫が省エネ住宅に求めている工事をひと言で言えば、高断熱・高気密です。
断熱性、気密性の高い家の特徴は、外気の影響を受けにくいため、冷暖房の効率がよく、また結果的に強度も高い家になるという点。気を付けなければいけないのは換気で、外気が入りにくいためこれをきちんとしないと、健康に影響したり、カビの原因にもなります。
逆に言えば、高断熱・高気密で換気システムを完備すれば、非常に快適で、健康的な家になること請け合いです。
花粉症などのアレルギーのある方などが、こうした家に住んでみて「もうあのつらい症状からおさらばできた」と喜んでいる姿を、これまで数多く見てきました。もちろん換気設備の充実は、アレルギーだけでなく、シックハウス症候群にもとても効果的です。
「日本新生のための新発展政策」では、「適切な換気を行う室内環境に配慮した住宅の建設の支援をするため」に、換気設備を設置した住宅に対し、50万円の割増融資を実施することが謳われています。「高断熱・高気密」、そしてそれに加えて、「適切な換気」は、これからの家づくりの重要なキーワードの一つになっていくことは間違いないでしょう。
省エネという意味では、自然エネルギーをなるべく活用するということも、これからは持たなければいけない意識でしょう。ソーラーパネルを使って自家発電し、少しでも家庭内の電力消費の足しにするとか、太陽熱を暖房としてうまく活用するなど、自然エネルギーを生かす方法がどんどん開発され始めています。21世紀は、太陽エネルギーだけでなく、風力、水力、地熱などをトータルに使って、エネルギーを自給自足する時代となるかもしれません。
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