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ツーバイフォーエ法のポイント

2018年1月27日「土曜日」更新の日記

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 輸入住宅の普及に伴って近年、注目されているツーバイフォーエ法について取り上げます。日本では1974年(昭和49年)、「木造枠組壁工法」という名称で正式に認可されました。しかしシンボル的な建築物としては、1878年(明治11年)に竣工した札幌の時計台がツーバイフォーエ法で建てられています。  このツーバイフォーエ法は、そもそもアメリカやカナダといった北米で誕生した建築法です。「厚さ2インチ×幅4インチ」の細長い断面を持った柱(スタッド)を主に使用するところから、日本ではツーバイフォー(2×4)の通称で呼ばれるようになりました。  その特徴は、「木造枠組壁工法」という正式名称によく示されています。木造軸組工法が柱を梁や桁といった横架材でつなぐ軸組で構成されるのに対し、ツーバイフォーエ法は角材を使わず、長方形断面の細長い柱でつくった枠組の表面に合板などを張ったパネルで壁や床を構成します。  組立方法も特徴的です。まずプラットホームと呼ばれる1階の床面をパネルで構築します。次に、その床を作業場として、やはりパネルで四方の壁面を組み立て、建て起こして1階部分を構築。そして、建て起こした壁の上に2階の床を組み、その床を基盤として2階の壁を組み上げるわけです。  パネルに張った合板などの面材が、そのまま手間のかかる仕上げの下地になることから現場作業の軽減に役立っています。ただし屋根は、2階の壁の上に2等辺三角形の小屋組ができてはじめて工事に着手することになります。  接合部は、床と壁の6面体(ダイヤフラム)で荷重を支えることから釘を使って強固に接合する「剛接合」になっています。そのため、釘の一本一本が耐力に少なからず影響を与えることなり、釘の品質から種類、本数、釘打ちの間隔まで施工基準がきめ細かく規定されている点も特徴です。  そうした工法上の特徴がもたらすメリットとして第1に挙げられるのは、熟練を要せず一定品質の住宅を建てられる点です。木造軸組工法のように高度な技術が要る角材の接合箇所の細工が必要ありません。使用する木材も、2×4をはじめとしたいくつのかサイズに規格化されています。  このため、ツーバーフォーエ法はこれまでの木造軸組工法よりも一般に経済的と言われていました。規格化による木材のコストダウンや施工の簡易化による人件費の抑制で、ローコスト化が図れるためです。しかし、最近では木造軸組工法もプレカットやエンジニアリングウッドなどの先進技術が登場し、その差はほとんどなくなっています。  また、階ごとに一体化された床面と強固に接合された壁面の6面体で構成されるツーバイフォーエ法は、木造軸組工法を上回る耐震性能を持つとともに、省エネルギーにつながる高気密化もしやすいと言われています。  もちろん、デメリットもあります。建てる人にとって最も大きな問題は、構造的な規制がある点でしょう。  ツーバイフォーエ法が木造軸組工法より高い耐震性を持っていると言っても、それは構造に見合ったバランスの良い壁の配置をした場合です。もしバランスが悪いと、耐力の弱いところに力が集中し、局所的な変形や最悪の場合破壊につながります。このため、床面積や外壁の面積に応じて耐力壁の量や構造が法律で規制され、木造軸組工法のように自由な間取りにはできないわけです。  雨の多い日本の気候も、ツーバイフォーエ法にはマイナスに作用します。  木造軸組工法が柱や梁を組み合わせた骨組みの後、屋根を葺くのを急ぐのは、構造体を長い問風雨にさらさないための工夫です。これに対して、ツーバイフォーエ法は屋根工事ができるようになるまでかなりの日数を要します。構造体を風雨にさらさないためには、組立作業は雨の少ない時期を選ぶなどの配慮が必要になります。  そこで、ツーバイフォーエ法でもパネル化した床面や壁面を事前に工場等で製作して現場で組み立てる新しい工法が登場しました。それが木質系のプレハブ住宅です。現場での作業が大幅に軽減され、素早く構造体を組み上げることができます。  また、密閉度がよく気密性が高い点も、いいことばかりではありません。密閉度がよいことで、ツーバイフォーエ法の床や壁は内部の通風が悪く、湿気による構造材の腐朽が心配されます。特に、最近問題になっている内部結露への対策が必要です。  内部結露とは、室内などで発生した湿気が壁の内部に侵入し、それが冷たい外気によって冷やされ結露になる現象です。寒い冬の朝、サッシのガラスや枠などにびっしり水滴が付いているのは結露によるものです。あれと同じことが、床や壁の内部で起こってしまうわけです。サッシの結露はふき取ることができても、構造体内部の結露はふき取ることができません。  この内部結露をどう防ぐかは、木造住宅にとって共通の課題ですが、密閉度のよいツーバイフォー住宅ではより細心の対策が求められます。このため、壁の室内側の内表面には湿気の侵入を防ぐ防湿気密シートを、外壁側の外表面には湿気を外に逃がす透湿防水シートを張り付けるなどの対策がとられています。  しかし、この施工は外部から直接確認することができないため、不十分な防湿になっているケースも少なくないので注意が必要です。  壁の内部を通る設備の配管や配線もポイントになります。土台や柱、梁といった構造材を避けながら配置できる木造軸組工法に対して、ツーバイフォーエ法は床や壁の面すべてが構造体と言えます。したがって、壁の中を配管や配線するには間材(スタッド)を貫通させるなど構造部材を傷つけることになるわけです。  ツーバイフォーエ法は、合理主義を重んじるアメリカで生まれた極めて合理的な工法と言えます。耐震性や気密性などメリットもいろいろありますが、注意すべきポイントが少なくないことも忘れないでください。

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