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建築コストも他人と住むことも大きなデメリットにはならない

2018年1月19日「金曜日」更新の日記

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 賃貸併用住宅もメリットばかりではありません。まず、普通の住宅を建てる場合と、賃貸併用住宅を建てる場合の建築コストはどのくらい違うのでしょうか。  当然のことですが、賃貸部分にはそれぞれドアやトイレ、お風呂に台所などが必要ですから、その分建築コストは高くなります。とはいえ、東京都内に家を建てるのであれば、圧倒的に土地の値段が高いわけですから、建物のコストが多少大きくなったとしても、家賃収入で十分に回収できると考えられます。  それからやはり、他人と同じ敷地内に住むことがどの程度気になるかということになります。賃貸併用住宅の基本は木造3階建てですから、隣家の生活音などは当然あります。他人と同じ敷地内で暮らすことには何かと不自由なこともあるでしょう。ただ、それもマンションなどの集合住宅で普通に暮らす場合にも同じようにあるデメリットですから、マンション程度の近所づきあいと割り切ればいいでしょう。家の設計は自由ですから、2階や3階は人に貸して、自分は1階に住むという選択肢もあるかもしれませんし、逆に1階を賃貸にして2階と3階は自宅にする、という手もあります。敷地の広さに余裕があれば、建物を縦に区切って右が自宅、左が賃貸、という方法もあるかもしれません。賃貸部分に暮らす人と常に顔を合わせるのがイヤであれば、たとえば賃貸用の出入り口と自宅用の出入り口を分けてしまうなどの方法もあります。それだけでも、わずらわしさはかなり軽減されるはずです。  他にも、これは主に近隣の皆さんが気にされることですが、ゴミをどうするのか、という問題などもあります。とはいえ、大家さんが一緒に住んでいれば、たとえばゴミの分別などにも目が行き届きますし、極端な話「また貸し」のようなこともしにくくなるのは事実です。単純に投資用のアパートを1棟所有するよりも、逆にトラブルは少ないといえるかもしれません。  また、賃貸併用だからといって、相場より家賃を安く設定しなければ空室が埋まらない、などということはありません。駅からの距離、広さや設備、築年数などに応じた相場の家賃を見込むことができます。むしろ、地方から出てきた女子学生の親御さんなどの場合は、賃貸併用で大家さんが一緒に住んでいるということに安心する、という話を聞くこともあります。  さらに、もし仮に、賃貸併用住宅として建てた家を売却する、ということになった場合でも、それほどデメリットはないと考えられます。賃貸併用物件は中古であっても買う人にとっては住宅なので、住宅ローンが利用できるというメリットがあります。自宅として考えている人にとっても、投資物件としてのアパートを探している人にとっても、魅力のある物件だと思います。  最大の問題は、もし入居する人がいなかったら、ということですが、立地を最優先に選んで建てた賃貸併用住宅であれば、満室にならない、というほうが珍しいくらいです。賃貸併用住宅が注目を集めるようになってからまだ時間がそれほど経っていないので、今後どうなるかはわかりませんが、今のところ賃貸併用だからといって大きなデメリットがあるわけではないと思います。

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