管理人はだれ！？

2017年11月22日「水曜日」更新の日記

家を建てるとき、方眼紙を前に、我が家の住まい方に対する主義、主張をまとめ、問取りについてあれこれ描いていたイメージを形にすることからスタートするでしょう。このときは、構造や設備をどうするかなどまで考えてはいないはずです。住まいのコンセプトは、間取りを第一に考えがちですが、同時に構造や設備についても十分考えてみてください。敷地条件や環境により、どうしても構造を優先しなければならない場合もあります。例えば施工条件から構造が決まるヶ－スもあります。隣地との間隔があまりなく、足場がかからないために内側から外壁工事ができるように、鉄骨造にして外壁をＡＬＣ（気泡コンクリート）板にするといった具合です。また、地盤面に高低差があるときには、鉄筋コンクリート造が対応しやすくなります。軟弱地盤、盛り土や埋め立て地、地下水のある敷地は不同沈下が起りやすいので、外観ではわかりませんから、このマイナス面をカバーする構造にしなければなりません。この場合は、地耐力、地盤調査を専門家に依頼するとか、役所に調査に行くことが、構造を決める以前に必要になります。軽量鉄骨造は、海辺の海岸線から二キロ程度の地域では、海風による塩害で鉄骨が錆びる可能性があるので感心しません。また、プレハブのユニットエ法やパネルエ法は、敷地に接する道路幅が狭ければ、トラックが入らず必然的に不可能になります。このように、敷地条件への適応性や外観設計、間取りの自由度、増改築のしやすさなどから考えると、在来の木造建築は、いろいろな面で優れている構造だといえます。しかし、火災に弱いので、外壁、内装材により弱点を補う必要があります。総合的には、自分で心ゆくまで設計したい人にとっては、やはり木構造の在来工法を選ぶのが得策です。少数派かもしれませんが、ライフサイクルの見通しがたたず、とりあえず外側のシェルターだけをしっかり建てたいと考える人にとっては、鉄筋コンクリートのラーメン構造（柱と梁とスラブの骨組みを固め、柱のスパンを大きくした、間取りの自由度がある構造）や、ピン接合の鉄骨造をすすめます。これらの構造は、大きな空間を確保でき、ライフスタイルの変化に合わせて、間仕切りを変えられます。技術面、居住性、社会性、経済性、芙観上の総合的立場から、我が家に合った構造を選んでください。※日本の気候風土への適応性、外観設計、間取りの自由性、増改築のしやすさから、総合的にみて木造在来工法をすすめたい。

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