管理人はだれ！？

2017年8月8日「火曜日」更新の日記

　 マンション（鉄筋コンクリート壁式構造５階建分譲住宅）の改造には、一戸建て住宅とは異なる大きな問題があります。 　まず、上下をコンクリートの床と天井（スラブ）で挟まれ、４周もコンクリートの壁に囲まれています。これらのコンクリート部分は建物の所有者全員の共有物になるので、手を加えることはできず、この限られた箱の中ですべてを解決しなければなりません。間仕切りのコンクリート壁も耐力を担っていますので、取り除くことはできません。 　その制約の中で、車いすで自由に移動ができ、日常の生活に支障がないだけでなく、安全で快適な暮らしができるように配慮しました。 　 まずはじめに、大きな困難にぶつかりました。 　道路から玄関までには、約１メートルの大きな段差があります。それを上がる５段の階段は共有部分でもあるし、車いすに対応できるようにすること（スロープ、手すりの取り付け、階段昇降機の設置）はできません。この難問を解決できなければ、計画は一歩も前に進みません。 　 そこで、病院で手術後のリ（ビリを担当してくださった理学療法士と相談しました。 　彼は、「これからの暮らしには上体の筋力の鍛練が必要です。優子さんは訓練すれば、この階段ぐらい松葉杖を使用して昇降できます。工事期間中に重点的に挑戦してみましょう」と、引き受けてくれました。 　現時点では、これで解決できましたが、将来に備えて、バルコニーの外に段差解消機を設置し、台所からの出入りが可能となるよう、マンションの管理組合と打ち合わせをし、了解事項としておきました。 　居室はすべてバリアフリー、床の段差はなくしました。出入り口は幅８０センチの引き戸とし、床埋め込みのＶ形レールを使用しています。 　個室のワードローブは収納力を増すために、ハンガーパイプを２段に取り付けました。手の届かない上段のパイプはプルバーを引くと、手前に下りてきます。手を離しても急激なはねかえりがなく、軽い力で操作できる吊金物を使用しています。

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賃貸マンションは階数に制限の無い構造が木造以外のものを言います。