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敷金の自動控除特約の効力

2017年4月13日「木曜日」更新の日記

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敷金の自動控除特約とは。 賃貸借建物の明渡しの際、当然に敷金の何割かを控除しその残余を返還する旨の特約が結ばれることがあります。いわゆる敷引特約(自動控除特約)と呼ばれるもので、地域によっては償却特約、没収特約と呼ばれていることもあります。具体的には、居住用家屋の賃貸借契約で敷金の一、二割を差し引いた残額を返還するという特約が結ばれることが多いようです。その趣旨は、家屋の賃貸に伴う通常の損傷に関する原状回復費用に充当するものと考えられますが、細かく言うと次の二つの意味があります。一つは家屋の賃貸に伴う通常の損傷に関する原状回復費用は、本来貸主が負担すべきものですが、これを借主の負担とするという趣旨、もう一つは、原状回復費用は契約終了時に具体的に計算されるはずですが、敷金の一、二割を差し引くなど定額化を図るという趣旨です。なお、具体的事案の解決にあたっては、保証金の名目などで金銭が授受されている場合に、保証金が実質的に敷金かどうかという点に注意する必要があります。

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